DGX Spark は、日本では ASUS ASCENT GX10 として入手できる。 今回はその開封からセットアップまでを、トラブルも含めて記録した。
1. 開封と初回セットアップ
まずはコンセントにつないで電源を入れる。
GX10 はヘッドレスセットアップ(モニタやキーボードを接続せずに設定する方式)に対応しているので、モニタやキーボードは不要。 タブレットから接続して進める。
- タブレットで
GX10-xxxxというネットワークに接続- 正確な SSID とパスワードは説明書に記載されている
- 同じくタブレットで
http://gx10-xxxx.localに接続- この URL も説明書に記載されている
- ブラウザで GX10 のウェルカムページが開くので
Get Startedを押す - 言語とタイムゾーンを設定して
Continue - 利用規約を読んで
承認 - ユーザー名とパスワードを設定して
続行 - 情報収集に協力するかどうかの選択
- GX10 が使用する Wi-Fi ネットワークを設定
- Wi-Fi につながると更新が始まる。ファームウェア更新も含まれるため、完了まで時間がかかる
- 更新が終わったらセットアップ完了。
開始するを押す
これでセットアップは完了。あとは GX10 の IP アドレスを確認して SSH
接続するだけ。 IP アドレスは、GX10 に接続できる端末から
ip addr を実行するか、ルーターの管理画面で確認できる。
2. カーネルパニック発生
セットアップが終わったと思ったら、カーネルパニック(OS が致命的なエラーで停止する状態)が発生した。
SSH が繋がらないため、電源長押しで強制終了し、再起動したのが原因だと思われる。 多分まだ裏でアップデート処理が走っていた…。
復旧するため、NVIDIA 公式の System Recovery ガイド を見ながら進める。リカバリイメージは NVIDIA のダウンロードページ から入手できる。
- リカバリイメージをダウンロードして展開
- リカバリ USB
作成スクリプト(
CreateUSBKey.cmd)を実行し、リカバリ USB として使う USB デバイスを選択- 選択を誤るとデータが失われるため注意が必要だ
- リカバリ USB を DGX Spark に接続し、起動直後から
DELかINSを連打して UEFI 画面を開く- UEFI 画面を開くのは DEL キーだったようだ
- UEFI で
Boot>DGX OS Recovery>Boot to this USB driveと選択 Quit without saving?と聞かれるのでYesを選択- しばらく待つとリカバリが終わるので再起動
リカバリ後、ホスト名が spark-xxx に変わっていた。
3. 再セットアップとサーバー化
再起動したら、スレッドの最初からもう一度セットアップをやり直す。
リカバリ後の OS では、ホスト名で SSH 接続できる。
SSH 接続後、中身は Ubuntu ベースなのでいつものアップグレードを実行。
sudo apt update
sudo apt upgradeサーバーとして使うので、固定 IP を設定する。
sudo vim /etc/netplan/90-xxx.yamlGUI はいらないので multi-user モードに変更。
sudo systemctl set-default multi-user.targetパスワード無しで SSH ログインできるように公開鍵を配置。
mkdir .ssh
chmod 700 .ssh
cd .ssh
vim authorized_keys
chmod 600 authorized_keysGPU が熱暴走しないように、動作周波数を少し下げる。
sudo nvidia-smi -lgc 0,2200ここまでやったら一度リブート。
sudo reboot4. GPU を認識しなくなった
リブートしたら、GPU を認識しなくなった。
原因は、upgrade ではなく full-upgrade を実行しなかったことだ。 full-upgrade は依存関係の変更も反映するため、upgrade ではカーネル更新が GPU ドライバと整合しなかった。
sudo apt update
sudo apt full-upgrade5. 工場出荷状態に戻して再インストール
ここで「GX10 用の初期化ユーティリティがある」ことを知った。
npaka さんの note Asus Ascent GX10 を工場出荷状態に戻す を参考に、 工場出荷状態に戻してやり直すことにした。
なお、セクション2のリカバリ(リカバリイメージとリカバリ USB 作成スクリプトを使う方法)とは別に、 ここでは ASUS の初期化ユーティリティで工場出荷状態に戻す。
- ASUS のサポートページ からリカバリイメージをダウンロード
- ダウンロードしたリカバリイメージは iso なので、Rufus で USB デバイスに書き込む
- USB を GX10 につないで USB から起動
- インストーラーの指示に従ってインストール
- インストールの進捗は表示されないため、完了まで待つ
- インストール完了、再起動後はまた最初と同じ初期セットアップ
6. 最終セットアップ
工場出荷状態に戻したため、初期セットアップからやり直す必要がある。 初期セットアップが終わったら、セクション3と同じ手順(SSH 接続、アップグレード、固定 IP、multi-user モード、公開鍵配置、動作周波数の調整、リブート)を再実行する。
7. 初期設定の完了と次の手順
これで初期設定は完了。
今回はここまで、次は GX10 同士を接続し、以下のレシピを適用する。
参考資料
DGX Spark(ASUS ASCENT GX10)開封・セットアップしていきます
— 大雪 命 (@mikoto2000) September 7, 2026