2024年11月25日月曜日

VimConf 2024 で登壇してきました

この記事はなに?

VimConf 2024 の参加記です。

参加レポートも、「登壇者にしか書けないもの」を求められている空気を感じたので、自分語りをやっていきます。

プロポーザルを出したきっかけ

「タイミングが良かった」に尽きる。

devcontainer.vim - VSCode Dev Container の Vim 版。 を 3 月ごろから作り始めて、9 割満足できるくらい出来上がったところで VimConf 2024 の CfP が公開された。

「devcontainer.vim 自体はただのコマンドラインツールで、作った周辺ツールもただのコマンドラインツール なので Vim の話はほとんどで無いけどいいのかな?」と少し悩んだが、 「まー、僕の考えた最強の Vim 開発環境だし」と思い結局エイヤで出してしまった。

実際に出したプロポーザル

Vim Conf 2024 CfP のやつ
---
title: Vim Conf 2024 CfP のやつ
author: mikoto2000
date: 2024/7/13
---

mikoto2000@gmail.com



mikoto2000



https://raw.githubusercontent.com/mikoto2000/TIL/master/svg/icon/myicon.svg



Creating the Vim Version of VSCode Dev Container Extension: Why and How



Vim is great. Containers are great too. But combining them is not as easy as VSCode.
We have created a few tools to make it easier to combine them for development.
I will talk about why I made the tool, its overview, how it works, and the challenges I faced.


# 自身について

## 概要

仕事と趣味でプログラミングをやっているプログラマー。
一生を Getting Started の実施で過ごす人。
最近は [Tauri](https://tauri.app/) のベータ版でアプリを作りながら issue や Pull Request を出す生活をしています。

## Vim 活

「自身の使うプラグインは、できるだけ自身がつくったプラグインで済ませる」という挑戦をしている
 LSP や補完系のものはさすがにあきらめたが、その他小粒なツールは自作している

- ファイルエクスプローラー
- バッファーセレクター
- ファイルファインダー
- スニペットジャンプ


# 講演の概要

コンテナ内で Vim を使った開発をするためのツールを作成しました。
(「VSCode Dev container 拡張機能の Vim 版」と放言しています)
そのツールを何故作ったのか?・概要・仕組み・苦労話を話します。
https://github.com/mikoto2000/devcontainer.vim

Vim と何かをインテグレーションする際の一例として、誰かに刺されば良いかなぁと思っています。


# 話すこと

・何を作ったのか?
(仕組みの比較のため)VSCode Dev Container 拡張機能について。
作ったもの(devcontainer.vim)の仕組み説明

・何故作ったのか?
なんでコンテナ内で Vim を使いたいのか?

・解決したい課題と解決方法
初期の方法とその課題
課題を解決するために取った方法
(ツールの作成と、インテグレーション)
どんな方法でどんな課題を解決したのかの説明。

・(時間があれば)作る際の苦労話をいくつか

- NeoVim移行を考えてあきらめた話
- Vim に Pull Request を送った話

# 話さないこと

以下 2 点以外の Vim の機能全て

- channel による TCP 通信
- コマンドライン引数 `-S` による Vim Script の実効


20, 15



Japanese



English


Yes

書き始めたのは 7/13 だったらしい。実際出したのはもっと後のはず…

採択されてから

CfP を出した時点で章立てがほぼ決まっていたので、それに合わせてがりがりとパワーポイントを書いていった。 図を盛り盛りに盛り込んでインクで印をつけながら説明していくスタイル。

結局発表時間が足りなかったので、「時間があったら話すこと」は省略した。

Slack のログを見ると、スライド自体は 10/21 に提出、英語表現や図の表現に関してレビュー・指摘を受けて 10/23 に再提出したようだ。

スピーカーノートまで含めた最終版は 11/6 に提出。

その後は時間を計りながらしゃべりの練習(合計 10 回くらい?)をして、当日を迎えた。

ちょっと練習足らんかったな…。緊張しててもカンペなしでしゃべれるくらいまでやらないと。

当日の様子

登壇前

死ぬほど緊張していた。

登壇

死ぬほど緊張していましたが、スピーカーノートで一命をとりとめました。カンペ大事。

スピーカーノート通りにしゃべれなかった箇所があったり、改善点はあれど、あの時点でのベストは尽くした…

登壇後

魂が抜けた…

席に戻る途中で TJ 氏に「Good session」(うろ覚え)と声をかけてもらえてとてもうれしかった。

懇親会

端っこで人見知りしていたが、何人かの方が話しかけてくれたり、 ツールの仕組みや Dev container に興味を持って質問してくれたりして嬉しかった。

登壇で話せなかったこと

NeoVim に移行しようとしてあきらめた

  • NeoVim は、VSCode と同じく、 UI と実処理をクライアント/サーバーに分けて起動できる
  • クリップボード連携にとても都合の良い構成なので、この機会に NeoVim に移行し、クライアント/サーバー構成を利用しようとした
  • しかし、利用している自作プラグインが、 job_start を多用しており NeoVim で動かなかった
  • せっかくなら Vim/NeoVim 両対応しようと思って修正していたら、別案の clipboard-data-receiver の仕組みの方が先にできてしまった…

Vim に Pull Request を出した話

  • devcontainers が公開している Docker イメージでは、プロンプトに が使われている
  • ターミナル版 Vim では、 ambiwidth の設定にかかわらず が半角分の領域で描画される
  • が描画された行では、リフレッシュが上手く行われず画面にゴミが残りがちになる
  • これが我慢ならずに Vim に改善の Pull Request を出した

なんでここまでしたの?

VSCode Dev Container 拡張機能の Vim 版という事なんですが、

  1. 「VSCode で Dev container が使えるのがうらやましい → コンテナに Vim 突っ込もう」から始まり、
  2. 「コンテナ内で快適に開発したい」となり、
  3. 「周りが VSCode な中で、どうにかこっそり Vim で Dev container したい」になり、
  4. そんなこんなで「Vim で Dev container を利用した開発ができる、かつ、既存 VSCode ユーザーの邪魔にならないようにする」

という仕組みが出来上がった。

devcontainer って便利なの?

この辺りにメリットを感じる人にはフィットするかも。

  • 「開発環境 as Code」ができる
    • 開発環境の構成が devcontainer.json を見ればわかるし、 devcontainer が自動で解釈してくれるので Docker さえインストールしていれば、開発環境の再現が容易になる
  • docker compose ファイルにも対応しているので、複数サーバーが必要な開発環境も構築できる
  • VSCode Dev 拡張機能で利用されている資産を利用できる

devcontainer.vim って便利なの?

devcontainer のメリットに以下をプラスした感じ。 この辺りにメリットを感じる人にはフィットするかも。

  • いつものイメージにそのまま Vim を突っ込めるので、 Dockerfile の作成が不要
  • LS って大体ランタイムと同じ言語で実装されているので、 何も考えずにコンテナ上に LS をインストールできることが多い (私は、コンテナを立ち上げるたびに vim-lsp-settings で LS をインストールしている)

※ Vim から出れないので、 Vim の :sh:terminal を使いこなせる必要がある

最後に

意外と話したいけど話せなかったことがいっぱいあったな…

devcontainer.vim - VSCode Dev Container の Vim 版。、説明できなかったこまごました機能もあるので、一度 README を読んでみてください!

何か質問があれば @mikoto2000 でもこのブログのコメントでもなんでもよいので聞いていただければと思います。

参考資料

0 件のコメント:

コメントを投稿